家族写真を入れた年賀状を家で刷ると、顔の色がザラついて見える。4色インクのプリンターで刷ったことがある人なら、一度は気になったことがあるはずです。
エプソンのカラリオ EP-887ABは、そこを6色インクで解決するA4の複合機です。写真をよく刷る家庭と、年賀状を写真入りで作りたい人に向いたプリンターです。
一方で、文字の細かさや動作音には弱いところもあります。使って分かった良いところと気になったところを、レビューとして分けて書きます。
エプソン EP-887ABはどんなプリンター?
EP-887ABは、エプソンのカラリオシリーズのA4インクジェット複合機です。プリント、コピー、スキャンが1台でできます。
- インク:6色の染料インク(シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/ライトシアン/ライトマゼンタ)で各色独立
- 給紙:前面2段トレイ(A4は最大100枚、はがきは上段20枚と下段40枚で最大60枚)と背面の手差し1枚
- 自動両面印刷:対応(はがきも両面を自動で刷れる)
- 操作パネル:4.3型のワイドタッチパネル
- 接続:USB、無線LAN、Wi-Fi Direct
- サイズ:収納時 幅34.9×奥行34×高さ14.2cm/約6.7kg
- 写真の速さ:L判1枚約13秒
- そのほか:SDカードスロット、ディスクレーベル印刷、IDカードコピー
いちばんの違いは、薄いシアンと薄いマゼンタの2色が足されていることです。この2色があると、人の肌や空のような淡い色を細かい点で表せます。
本体の前面はフラットで、奥行は34cmほどです。一般的な棚の上にも置きやすい大きさです。
EP-887ABを使って良かったところ
いちばん良かったのは、写真入りの年賀状の顔の色がなめらかに出ることです。子どもの写真を大きく入れた年賀状を刷ったとき、頬のあたりにザラつきが出ませんでした。前に使っていた4色の機種では、同じ写真でも肌に粒が見えていたので、差ははっきり分かります。
EP-887ABは前面2段トレイにはがきとA4を入れておける
年賀状の時期に助かったのが、前面の2段トレイです。上段にはがき、下段にA4を入れておけば、用紙を入れ替えずにどちらも刷れます。
宛名面を刷っている途中で、子どもの学校のプリントを刷りたくなることがありますよね。そんなときもトレイを触らずに済みました。
EP-887ABははがきの両面も自動で刷れる
自動両面印刷がはがきにも対応しているのは、安い機種との大きな違いです。安いプリンターの多くは、自動両面がA4とレターだけになっています。
ただ、インクをたっぷり使う写真面は、乾く前に裏返すとこすれることがあります。写真の多い年賀状は、片面ずつ刷って乾かすほうが仕上がりはきれいでした。
スマホからの操作が分かりやすい
EP-887ABの初めの設定は、スマホのアプリでQRコードを読むだけで無線LANにつながりました。電源は、スマホから印刷を送ると自動で入ります。
4.3型のタッチパネルは文字が大きく、家族の誰が使っても迷っていませんでした。L判の写真は1枚13秒ほどで出てくるので、何枚も刷るときも待たされる感じはありません。
EP-887ABで気になったところ
気になったのは、小さい文字の細かさと、動いているときの音です。写真には強い反面、文字だけの書類は得意ではありません。
EP-887ABは小さい漢字の線がつぶれやすい
宛名の住所を小さい文字で刷ったとき、画数の多い漢字の線がつぶれて見えることがありました。11ポイントより小さい文字だと、細い線がかすれやすいです。
年賀状の宛名なら、文字を少し大きめにしておけば気になりません。仕事の書類を小さい文字でたくさん刷る人は、黒が顔料インクの機種のほうが向いています。
EP-887ABの動作音は大きめ
EP-887ABの印刷中は、ヘッドが左右に動く音がそれなりに響きます。1m離れたところで60dB台後半くらいで、普通の会話より少し大きいくらいです。
夜に子どもが寝ている横で年賀状を何十枚も刷るのは、正直ためらいました。寝室の近くに置くなら、刷る時間を昼にずらすのがおすすめです。
インク代は人によって評価が割れる
6色が別々なので、減った色だけ買い足せるのは良いところです。ただ、写真を多く刷ると薄い色のインクも減るので、交換の回数は4色機より増えます。
EP-887ABのレビューでも、インク代に満足している人と、もっと安くしてほしいという人で意見が割れています。最初にインクを入れたときは、インクを中に行きわたらせるために多めに使うことも覚えておきたいところです。
赤がややオレンジ寄りに出る
写真の色は全体にきれいですが、赤い服や花はほんの少しオレンジ寄りに出ました。気になるほどではありませんが、色を正確に合わせたい人は印刷前に画質の調整を使うといいです。
EP-887ABで年賀状を刷るなら写真面が先
年賀状づくりでよく迷うのは、はがきを入れる場所と刷る順番です。はがきは前面トレイの上段に入れて、写真面を先に刷るのがおすすめです。
- 前面トレイの上段にはがきを入れる
- 写真やデザインの面を先に刷る
- 30分ほど置いて、インクを乾かす
- はがきを裏返して入れ直し、宛名面を刷る
EP-887ABで写真を貼り付けたはがきや厚めのカードを使うときは、前面トレイではなく背面の手差しから1枚ずつ入れます。手差しは1枚ずつしか入らないので、厚い紙をたくさん刷る使い方には向きません。
1年ぶりに動かすと、ノズルが乾いてかすれることがあります。12月に入る前に1枚試し刷りをして、かすれていればヘッドクリーニングをしておくと安心です。
EP-887ABが向いている人と向いていない人
写真をよく刷る家庭には向いていて、文字の書類が中心の人には向いていません。
向いているのはこういう人です。
- 家族写真を入れた年賀状を毎年作る人
- 子どもの写真をL判でよく刷る人
- はがきとA4を入れ替えずに使いたい人
- スマホから写真を送って刷りたい人
- プリンターの操作に慣れていない家族がいる人
向いていないのはこういう人です。
- 小さい文字の書類を毎日たくさん刷る人
- 夜に寝室の近くで刷ることが多い人
- インク代をとにかく安くしたい人
- 厚紙や名刺をまとめて刷りたい人
EP-887ABよりインク代を優先するなら、ボトルでインクを足すエコタンクの機種や、4色独立インクの安い機種のほうが合っています。
EP-887ABは写真を刷る枚数で買うか決める
写真入りの年賀状をきれいに作りたいなら、EP-887ABを選んでおけば満足できます。6色インクの肌の色の出方は、4色の機種とはっきり違いました。
前面2段トレイとはがきの自動両面も、年賀状の時期にそのまま役に立ちます。タッチパネルとスマホの操作も分かりやすく、家族の誰でも使えます。
反対に、文字の書類が中心で写真はあまり刷らないなら、ここまでの機能は必要ありません。黒が顔料インクの機種や、インク代の安いエコタンクの機種を見たほうが満足しやすいです。
6色インクで写真の肌がなめらか
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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