床のベタつきや子どもの食べこぼしは、吸うだけのロボット掃除機では取れません。水拭きできるロボット掃除機なら、吸引のあとにモップで床を拭くところまで任せられます。
ただ、水拭きロボット掃除機はモップの形や洗い方が機種ごとに大きく違い、値段も5万円前後から20万円近くまで開きがあります。ここからは、水拭きロボット掃除機の用語から順番に説明して、おすすめの5台を紹介します。自分でいくつか使ってみたり、口コミや取材をして総合評価で書いています。
水拭きロボット掃除機とは? 吸引だけのモデルと何が違うのか
水拭きロボット掃除機は、ゴミを吸う機能と、モップで床を拭く機能が1台に入ったロボット掃除機です。「2in1」や「水拭き両用」とも呼ばれます。吸引だけのモデルとの違いは、ほこりの下に残る皮脂汚れや乾いた飲みこぼしまで落とせることです。
今の水拭きロボット掃除機は、充電台が「ドック」と呼ばれる大きなステーションになっているものが多いです。ドックはゴミを吸い上げる「自動ゴミ収集」、汚れたモップを洗う「自動モップ洗浄」、洗ったモップを乾かす「乾燥」を受け持ちます。この3つがそろったドックは「全自動ドック」と呼ばれます。
全自動ドックがあれば、人がやることは給水タンクへの水の補充と汚水タンクの水捨て、紙パックの交換くらいです。手入れの回数が減る分、ドックの幅と高さはそれなりに大きくなります。
水拭きロボット掃除機のおすすめの選び方
モップの形はローラー式なら壁ぎわまで拭けて回転式なら値段が手ごろ
水拭きロボット掃除機のモップは、大きく分けて「回転式」「ローラー式」「振動式」の3つです。
回転式は、丸いモップ2枚を回して床をこするタイプです。今いちばん多い形で、5万円前後のモデルにも入っています。ローラー式は、横長の筒状のモップを転がしながら拭くタイプです。ドックに戻らなくても、走りながらローラーを洗い続けるモデルが多く、部屋をまたいでも汚れを広げにくいです。
拭きムラを減らしたいならローラー式、値段をおさえたいなら回転式の水拭きロボット掃除機がおすすめです。振動式は、モップを細かく揺らして押し付けるタイプで、上位モデルに多い形です。
自動モップ洗浄は温水洗浄と温風乾燥つきならにおいが残りにくい
水拭きのモップは、濡れたまま置いておくとにおいの原因になります。ドックでモップを洗うときに、水ではなくお湯で洗うモデルは皮脂汚れが落ちやすいです。
洗ったあとに温風で乾かす機能まであれば、モップのにおいはほとんど気になりません。今回紹介する5台は、どれも温風乾燥つきのドックです。
ラグがある家はモップリフトつきがおすすめ
フローリングとラグが混ざっている部屋では、水拭きしたままラグに乗るとラグが濡れてしまいます。カーペットを見つけるとモップを自動で持ち上げる「モップリフト」があれば、ラグの上は吸引だけで通り過ぎます。
ラグを敷いている家は、モップリフトつきの機種にしておくとラグを濡らしません。毛足の長いラグはモップリフトでも当たることがあるので、アプリでラグの場所を「水拭きしない場所」に決めておくと安心です。
ソファやベッドの下を拭くなら本体の高さは9cm以下が目安
ロボット掃除機の本体の高さは、レーザーで部屋を測るセンサーの出っ張りまで入れて9〜10cmくらいが多いです。ソファやベッドの下まで水拭きさせたいなら、本体の高さが9cm以下の薄型モデルがおすすめです。買う前に、家具の下のすき間をメジャーで測っておくと迷いません。
水拭きロボット掃除機のおすすめランキング5選
【1位】Qrevo L 全自動ドックつきで5万円前後

ロボロックのQrevo Lは、モップ洗浄と乾燥と給水とゴミ収集の4つをこなすドックがついて、5万円前後で買える水拭きロボット掃除機です。全自動ドックつきの水拭きロボット掃除機を初めて買うなら、まずこの1台を見てほしいです。
うちでは12畳のリビングとダイニングでQrevo Lを使っています。いちばん変わったのは、ダイニングテーブルの下のベタつきです。子どもがこぼしたジュースが乾いた跡は、前に使っていた吸引だけのロボット掃除機では残ったままでした。Qrevo Lは丸いモップ2枚を1分間に最大200回転させて押し付けるので、毎日かけていると素足で歩いたときのペタペタ感がなくなりました。
ドックが本体の幅より小さいのも、置いてみて分かった良いところです。テレビ台の横のすき間に入れられたので、リビングの見た目がほとんど変わりませんでした。吸引力は10,000Paで、フローリングの砂やペットの毛なら1回で取れます。レーザーで部屋の形を測るので、2回目からは部屋の端から順番にムダなく動きます。
気になったのは、イスの脚が多い場所で少し時間がかかることです。障害物をよける機能はありますが、細いイスの脚の間では何度も向きを変えます。掃除の前にイスをテーブルの上に上げておくと、そのぶん早く終わります。ドックの給水タンクは、毎日水拭きすると3〜4日に1回は補充が必要でした。
ドックが小さく置き場所に困らない
【2位】DEEBOT T50 OMNI 高さ81mmの薄型

エコバックスのDEEBOT T50 OMNIは、本体の高さが81mmの薄型の水拭きロボット掃除機です。ソファやベッドの下まで水拭きさせたい家には、この薄さがいちばん役に立ちます。
寝室で使ってみると、高さ9cmほどのベッド下にもそのまま入っていき、奥のほこりまで取ってくれました。吸引力は15,000Paで、回転式のモップ2枚が電動で動きます。壁ぎわではモップを外側に伸ばして拭くので、幅木の近くに残りやすい汚れも拭けます。ドックはモップをお湯で洗ってから温風で乾かすので、モップのにおいは気になりませんでした。
気になったのは、ドックの高さです。本体が薄い分、ドックは背が高く、棚の下には置けませんでした。置き場所は先に決めておくと安心です。
【3位】DEEBOT T80 OMNI 拭きムラが少ない

DEEBOT T80 OMNIは、筒状のローラーモップで床を拭く水拭きロボット掃除機です。吸引力は18,000Paです。走りながらローラーに水をかけて汚れをかき取るので、汚れたモップで別の部屋を拭き広げることがありません。
口コミでは「前の回転式モップの機種よりきれいになった」「壁ぎわの拭き残しが減った」という声が多いです。ローラーは障害物に引っかかって外れることも少ないそうです。回転式モップの拭きムラが気になっていた人に、T80 OMNIはおすすめです。
気になる点は、給水タンクと汚水タンクが小さいという口コミがあることです。広い家で毎日水拭きするなら、タンクの補充はこまめになります。段差は2cmまでなので、テレビ台やラグの厚みによっては乗り越えられないこともあります。
【4位】Saros 20 敷居の多い家におすすめ

Saros 20は、ロボロックの上位モデルの水拭きロボット掃除機です。吸引力は36,000Paで、モップは1分間に4,000回振動させながら床に押し付けて拭きます。ドックは最大100℃のお湯でモップを洗い、55℃の温風で乾かします。
段差は2段重ねの敷居で最大8.8cmまで越えられるので、和室と洋室の境目が多い家でも止まりにくいです。厚さ3cmまでのカーペットなら、毛足に合わせて本体の高さを変えて進みます。レビューでは「ドックに戻ったあとのモップがいつも乾いている」「敷居で止まらなくなった」という声が目立ちます。
気になるのは値段です。今回の5台の中でいちばん高く、20万円近くします。床がフローリングだけで段差もない家なら、ここまでの機能は使い切れないと思います。
【5位】DEEBOT T90 PRO OMNI 広い家向け

DEEBOT T90 PRO OMNIは、幅27cmのローラーモップを使う水拭きロボット掃除機です。吸引力は30,000Paで、T80 OMNIより吸引もモップの幅も大きくなっています。1回の掃除で最大500平方メートルまで動けるので、2階建ての家や広いリビングでも途中で止まりにくいです。
レビューでは「以前の高い機種より水拭きの仕上がりが良い」「運転音がおさえられている」という声があります。床の面積が広く、ローラーモップで一度に拭き切りたい家におすすめです。
正直、30,000Paの吸引力が日本のフローリング中心の家で必要かどうかは分かりません。ゴミを吸う力だけで選ぶなら、1位のQrevo Lでも困らないと思います。値段は10万円を超えるので、広さとローラーモップに価値を感じる人向けの1台です。
水拭きロボット掃除機は床の素材と段差に注意
無垢材のフローリングは水量を少なめにするのがおすすめ
水拭きロボット掃除機は、アプリで水の量を変えられるモデルがほとんどです。無垢材や畳の部屋は、水量を一番少なくするか、水拭きしない場所に決めておくと床をいためません。表面がコーティングされた複合フローリングなら、ふつうの水量で問題ありません。
ロボット掃除機が越えられる段差はおおむね2cmまで
多くのロボット掃除機が越えられる段差は2cmくらいまでです。部屋の入り口の敷居やラグの縁で止まる場合は、市販の段差スロープを置くと通れるようになります。Saros 20のように段差を越える力が強い機種もありますが、値段はかなり上がります。
水拭きロボット掃除機のドックは置き場所を先に決める
全自動ドックは、幅も高さも思ったより大きいです。ドックの前に物があると本体が戻れなくなるので、前と左右に空きを作れる場所が必要です。コンセントの位置とあわせて、ドックの置き場所を先に決めてから機種を選ぶと迷いません。
どれを選ぶか迷ったら水拭きロボット掃除機はこの3台から
迷ったときは、次の3台から選ぶと失敗しにくいです。
- 5万円前後で全自動ドックつきの水拭きロボット掃除機がほしいならroborock Qrevo L
- ソファやベッドの下まで拭きたいならECOVACS DEEBOT T50 OMNI
- 拭きムラを減らしたいならローラーモップのECOVACS DEEBOT T80 OMNI
初めての1台なら、ドックが小さく置き場所に困らないQrevo Lがいちばんのおすすめです。敷居の多い家ならSaros 20、広い家ならT90 PRO OMNIも候補に入れてみてください。
家電とガジェットを扱う編集チーム。メーカーの発表会や販売店での取材と、実際に買って使った記録をもとに記事を作っています。「売れている順ではなく、置き場所と使い方で選ぶ」が編集方針。
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